maxresdefault※ TEDの映像から

【アナログからデジタルへ】

さまざまなことがアナログからデジタルに移行してきましたが、お金の世界でのデジタル化が暗号通貨ということになります。
今までの送金、振込、クレジットカード、デビットカードはアナログ時代のものとなります。インターネット、スマホが一般的になった今だからこそ、このデジタル化の流れは止まることはなく、ますます進んでいくものと思います。このことからも、FinTech / 暗号通貨に着目すべきだと思いますし、知れば知るほど興味深い内容となっています。

【ビットコインからイーサリアム、そしてカルダノへ】

ビットコインは、送金機能、取引の履歴を全員で共有するなど、デジタル化に貢献していますが、実験的な要素が大きく、ここまでの進化を想定していなかったようです。(後述します)

その課題を解決したのは、チャールズが開発に携わったイーサリアム。そして、さらに機能を加え、完全な暗号通貨プラットフォームがカルダノであり、そこで使用されるエイダコインとなります。(完全と言い切って良いものかも後述)

【ビットコインの欠点】

(→ はイーサリアム、カルダノで実現)

[効率が悪い]
取引金額は非常に安価とはなっていますが、計算などに使うコンピューターの電力は、火力発電所1箇所で作られるくらい必要であり、ひとつの取引に6ドルがかかるといわれています。
→ コンセンサス・アルゴリズムを採用することで1セント以下にします。

[スループットが悪い]

ビットコインは、7回/秒しか取引できません。VISAは5万回/秒。ニューヨーク証券取引所では数百万回/秒から比べるとあまりにも遅すぎます。
→ 1000回/秒 になります。

[プライバシー・スケーラビリティの問題]

人の手に渡るたびにスタンプが押される。マネーロンダリングを保障するには良いのでしょうが、個人としては……
また、取引の度に全てのログが保存されるので、DBがとても大きくなります。結局PCやスマホに保存できず、どこかの大きなデータセンターに保管する必要があり、中央集権からの脱却とはならなくなります。
→ ドライブ・チェーン / シャーディングを採用し、セキュリティは確保しながら取引データを分散して保存するようにします。

[互換性が無い]

他の暗号通貨や従来の貨幣への変換は、交換所を介さないといけません。アナログ時代の方式が残っているとも言えます。
→ どの暗号通貨、貨幣とも交換可能となります。

[変更ができない]

プログラムの修正がとても困難です。これは政治的な側面もあるのかと思いますが、例えば、取引の履歴を残すログの容量を1MBから2MBに変更するという議論だけで1年半かけて結論に至っていません。将来的に企業が使う場合あるいは法的に政府から変更要請がきても修正できないことを意味します。
→ 開発キットを用意します。機能別に容易に開発できるようになります。また、カルダノ財団が調整役として機能します。

【次世代の暗号通貨へ】

カルダノはゲームのプラットフォームといっているがごとく、ゲームとかカジノでの利用では、とても信頼性の高いものとなります。こちらも技術的にコントロール層とゲームの層などが分かれている、スマート・コントラクトがあるなどの紹介も例を交えて紹介いただきました。

カルダノの大きな特徴として、カルダノ財団の設立があげられます。カルダノはビットコイン以降の研究成果を盛り込んだ完全な暗号通貨となると言っております。
公開後の新たな理論も反映していくとの意志の現れであり、それを実現可能にできるのは、この財団があるからです。ユーザーの声、法律からの要請などを受け、調整していくために、常に進化し完全を目指していくのです。

カルダノ財団のトップであるマイケル・パーソンも来日し講演しました。その中で特に印象的だったのは、

「チャールズは何を作っているか」

という問いかけでした。 「何を言っているんだ……」と思っていたのですが、その答えとして

【iPhoneを作っている】

ますます理解できなくなってきました。が、その後の説明でスッキリと納得しました。

ビットコインは例えると携帯電話です。今までの固定電話と比べると便利にはなりましたが、今から思うと機能が限定されております。

一方、カルダノは iPhone 。携帯電話の基本的な機能は持ちつつ、さらに便利に世の中を大きく変える機能を盛り込んでの開発が進められています。(暗号通貨2.0)
公開前なので、その便利さは一般には理解できないことが多いとは思いますが、天才数学者であるチャールズには鮮明にその未来が見えており、着実に実現に向けて進んでいます。

数年後には、カルダノ(エイダコイン)が一般的になっており、「昔はビットコインというものがあったねぇ」と懐かしんでいるのかもしれません。

暗号通貨というと「投機」というイメージが強いかと思いますが、壮大な未来に向かって、語り続ける数学者を見ていると、「そんな世界を早く実現して欲しい」と応援したいという気持ちになってきました。あたかも、クラウド・ファンディングに参加するような気持ちです。